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土曜「放送朝礼」

#先生ブログ

4月17日土曜日 放送朝礼を始めます。担当は、校長の山田です。

姿勢を正し、服装を整え、黙想の姿勢を取ってください。

プロゴルファーの松山英樹選手が、ゴルフ4大大会の一つであるマスターズに優勝したことが話題になりました。日本人を含め、アジアの選手で初めてという快挙です。マスターズで優勝することは、ゴルファーの中では最高の栄誉だといわれています。その話題とともに、松山選手のキャディーをつとめる早藤将太(はやふじ しょうた)さんの、ある行動が大きな賛辞を集めています。優勝が決まって、早藤さんはピンを挿した後、帽子を取ってゴルフコースにお辞儀をしました。感謝の意を込めて。
アメリカ大リーグ、エンゼルスに所属する大谷翔平選手は、自分が打ったファールチップがキャッチャーに当たったとき、“Oh, sorry. Ok?” と相手に気遣いの言葉をかけました。大リーグではそのような言葉がけは普通しないようで、これも賛辞を集めているようです。ともに、SNS上での話題です。
ふたりのこのような行動は、私たちにとってはよくあることのように思えますが、一方で心無い発言やSNSへの書き込みで、他人を傷つけることが起きているという事実もあり、非常に残念に思っています。直接的には言えないけれど、無記名で無秩序な状況であれば、なんでも言える環境や意識になってしまうのでしょうか。
春先は、学校でもトラブルが起きやすい時期です。新しいクラスで新しい友達、お互いに踏み込んでいい距離感がわからないままに、ラインをはじめSNSへの書き込みでのトラブル。皆さんも、少なからず経験があるのではないですか。
また新学年、新学期という環境に飛び込んで行けず、身体の成長と心の成長のバランスがうまく取れない人もいます。なかなか学校に足が向かず、お休みしてしまうこともあるでしょう。最近では、新型コロナウイルスが市中に広がり、学校や会社に行きたくてもいけない人もいます。3日も続けて1,000人以上がコロナに新規感染している大阪に住む者としては、もう対岸の火事ではありません。そんな状況にいる人に対して、皆さんがとる行動はどんなものですか。SNSで嫌な書き込みをする人のように、相手のことを考えず、刹那的に面白おかしく、勝手な詮索も含めた言動を取るのでしょうか。それとも、他人事と考えず、相手の身になって考えられるのでしょうか。昼食の取り方や、せっかくあるエレベーターの利用にも制限があり、ストレスを感じながらの学校生活ですが、自己責任を通り越し無責任な行動になるのでしょうか。それとも自己抑制できるのでしょうか。
早藤さんや大谷選手の行動は、有形無形に関わらず、相手や物事に対する感謝、尊敬、思いやりの心があります。私たちには、そのような心を大切にする文化や伝統があります。世界に誇れる精神です。何気ない仕草で、何気ない言葉で、何気ない表情で相手を大切にしていることを表現する。自分がしてもらったことを、感謝の意を込めて違う人にもしてあげる。それが日々繰り返されることで、良い友人関係、良いクラス、良いクラブ、良い学年、良い学校が作り上げられます。
4月は学校にとっては1年のスタート。良いゴールにたどり着けるよう、互いを思いやる気持ちを持って、いいスタートを切ってください。期待しています。
これで、放送朝礼を終わります。

校長:山田